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余韻を残す接客がお客様に感動を与える

      2015/05/07

先日、某有名ファストフードチェーンに訪れた時のことです。

注文待ちのお客様で数人の列が出来ていたので私もその列に並んでいました。
次 が私の番だという時に何気なく前のおばあちゃんとスタッフのやり取りを見ていると、スタッフが笑顔で丁寧に対応していました。しかし!おばあちゃんがお金 を用意するために、視線を財布の方に向けた瞬間、スタッフの顔が急変!何ともやる気のないめんどくさそうな顔をしていました。恐るべしマニュアル人間!!確かに接客マニュアルは一定以上のサービスを提供するために欠かせない仕組みの一つです。しかし、本当の意味での良い接客を実現するのにはそれだけでは不十分です。作業や対応などの単純な内容に加えサービスに気持ちを入れるためのさらに踏み込んだマニュアルや訓練が必要だと強く感じた出来事でした。その数日後、北陸から東京に戻るため飛行機に乗ったときのことでした。その日は、東京では珍しく雪が降るほど寒い一日でした。その飛行機は着陸してからバス に乗り換えて空港に到着するというものでした。飛行機からわずかですが、バスに乗り換えるために一度外に出なければならないのが少し「嫌だなー」と感じて いました。乗客者がバスに乗り換えている時CAの方が外に立ちお客様を一人ひとり見送っていました。コートは着ていたものの手袋もせずに寒い中、すべての 乗客がバスに乗り換えるのをその都度お辞儀をしながら丁寧にお見送りをしていたのだけでも感心しましたが、それ以上に驚いたのはその後でした。バスが走り だすと同時ぐらいに彼女は、深々とお辞儀をしたまま静止したのです。私は、見えなくなるまでそのCAを見ていましたがついには、頭を上げることなく彼女は 見えなくなりました。
正直、感動しました!
私の脳裏には寒い中お辞儀している彼女の姿が今でも残っています。

こういう接客を私は余韻の残る接客と呼んでいます。

この航空会社のすべてのCAがこういう対応をしているのか、こういったマニュアルを運用しているのか、彼女がただそうなだけか、私にはわかりませんが、少なくともその航空会社に対して私は良い印象を持っています。

居酒屋などで食事をしている時など、接客してくれるスタッフが笑顔で丁寧に対応してくれます。しかし、大体の方が接客が終わり席を離れる時にはもう笑顔があ りません。営業スマイルというやつですね。どんな時でも簡単に笑顔が作れるのは確かに接客業において優れた能力かもしれません。しかし、その営業スマイルがバレタ瞬間にお客様は興醒めします。本当にお客様を感動させるためには、席を離れて次の作業に移るとき少し笑顔が残っているぐらいの余韻が必要だと私は感じています。

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