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飲食店は効率が大きな利益を生む!

   

先日ある都内のカフェにお伺いした時のことです。
時間は13:30過ぎぐらいのことでした。お店はそれほど埋まっているという感じではありませんでした。ピークが終わりたてだったのでしょうか、3人いたスタッフが妙に忙しそうにしていました。

席について観察していると、どうやら2組のお客様が料理を長く待っているようでした。
そのせいか、スタッフ同士も険悪な雰囲気でした。
正直「気まずいな」と感じてしまいました。
このようなお店の空気は最悪な状況です。

いくら、おいしい商品を提供していても、優れたコンセプトがあっても、オペレーションが悪いためにお客様に迷惑をかけてしまっていると売上は下がってしまいます。それが、スタッフ同士に伝染してしまい、さらにお店全体を居心地の悪い空間へと変えてしまっているのです。

この飲食店の場合、原因は効率の悪さにありました。
メインで調理をしている方が、あっちこっちに動き回っていたのです。
本来は、設備や食材の位置などは、できる限り手の届くところに集約するべきなのです。
そうしなければ、いくら手の早い職人でも効率が悪くて仕方がありません。
その後も観察していると、
店主がメインの料理人に「君はスピードが遅い!」などと怒っていました。
それを聞いた私は思わず、

「“仕事が早い”はスピードが速いのではありません。段取りが上手いことですよ。」

と言いそうになりました。

この現象は多くの飲食店で事実、起こっています。
新規オープン時なんかが良い例だと思います。
新規オープン時はまだオペレーションが固まっていないため、まるで小学生のサッカーのようにオペレーションがぐちゃぐちゃになっていることがあります。
スタッフ全員が仕事のあるところに集まってしまっているのです。
そのため、すべてのお客様に良い接客が提供できていないのです。
結果、オープン景気の終了を境に一気に売上を下げてしまいます。

飲食店のオペレーションを効率良くすることは、お店の印象を良くするための必須条件です。

そして、オペレーションを改善し、段取りを教えるだけでスピードは格段に速くなります。
もちろん手の動きがテキパキしているのに越したことはありません。しかし、早いが故に雑では意味がありません。速さは繰り返し同じ作業をすることで自然と付いてきます。しかし、段取りは一筋縄では行きません。
効率よくするためにはどうすればいいのかを頭を使って考えなければいけないからです。

作業効率は本当に簡単なことで大きく変わります。そして効率が良くなると、生産性が上昇します。これは、つまり人件費が下がることを意味しているのです。
例えば、物の配置、ステーションを一個設ける、扉の開く方向を変える、などの細かい改善を積み重ねることでオペレーションを大幅に改善できるのです。
そして、たったこれだけの改善が最終的には大きな利益を生み出します。

ぜひ皆様のお店でも非効率なオペレーションを廃止し、効率を上げる努力をもっとしてみては如何でしょうか!

思わぬところで、思わぬ利益を生み出すかもしれません。

 - 飲食店の利益を上げる方法

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