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飲食店は、細かいターゲティングが、お客様を驚くほど集客する

      2015/07/21

何故お客様が集客出来ないのか?!
その理由の一つに、飲食店のターゲティングの不十分さがあります。
繁華街を歩いていると、よく割引券を配りながら呼び込みをしている飲食店スタッフを見かけます。この呼び込みの特徴としては、手あたり次第、闇雲に客層を選ばず、ひたすら呼び込みをしているところにあります。
皆様のお店では、闇雲に呼び込みなどをしていないでしょうか?
お客様を集客したい気持ちは理解できますが、これでは、長期的な客数増に繋げることは出来ません。飲食店の売上アップのために、効率良くお客様を集客するために最も重要なことは、お店のメインターゲットを決め、そのメインターゲットに対してお店の良さを訴求することです。このページでは、お客様を集客するための飲食店のターゲティングのあり方について解説します。

お客様を集客するための飲食店のターゲティングとは

皆様のお店では、十分なターゲティングが実施されているでしょうか?
飲食店の集客アップで特に重要なのがこのターゲティングです。しかし、多くの飲食店では、ターゲティングをしっかりと理解せず、お店を運営していることの方が多いのです。
飲食店経営者の方にターゲットをお伺いしても、
「やっぱり、お金を使ってくれる、30代、40代の男性の方に多く来店してほしいですね。」
などの回答が多いのです。
30代と40代とでは、生活習慣や所得そして、育って来た環境が全く違うのです。つまり、30代と40代では趣味趣向が違うため、好む料理や味も違ってくるのです。
それをひとくくりにして、自店のメインターゲットとして位置付けているようでは、効果的な集客活動は実施出来ないでしょう。
圧倒的にお客様を集客するためにも、まずは、飲食店のターゲティングの実施方法について学ぶ必要があります。

飲食店ターゲティングのポイントは客層の細分化にあり!

飲食店で効率良くお客様を集客するためにも、顧客層を細分化し、ターゲットを絞り込む必要があります。ターゲットを絞り込むとは、その飲食店のある、商圏内の潜在顧客全体をより小さなグループに分類し、メインターゲットを明確にしていく作業です。
具体的には、年齢や性別、職業や所得などで細分化します。そして、次にその細分化した特定のグループ群を自店のメインターゲットとして位置づけ、集客するための戦術を取っていくのが一般的です。

細分化の基準は、大きく4つの区分に分類することが出来ます。
①人口統計的区分
年齢・性別・収入・家族構成・教育課程・職業・人種
②地理的統計区分
国・地方・地域人口密度・気候・地域性
③心理的統計区分
性格・ライフサイクル・趣味趣向
④行動的統計区分
購買層・購買頻度・広告反応度・価格変化反応

①と②の統計区分は、総務省統計局の統計データなどでも確認することができ、基本的には数値化できる項目がメインです。しかし、重要な項目が③と④の統計区分であり、これらの項目は基本的に数値化出来ないことが難点です。最近は、インターネットなどの発達に加え、日本人の生活そのものが豊かになってきたため、潜在顧客の購買活動が多様化してきているのが特徴的です。そのため、できる限り具体的にターゲットを明確にしなければ、顧客層からの支持を得ることが難しいのです。
皆様のお店の商品は、どの客層をターゲットにした商品なのでしょうか?
又は、お店が選定したターゲットにウケる商品とはどのようなものでしょうか?

集客力アップのための飲食店の正しいターゲティングの実施方法

皆様は、しっかりとしたターゲティングを実施しないまま、集客活動を実施するとどのようなことになると思いますか?
もちろん、ターゲティングなしでもお客様を集客する方法はあります。しかし、確実なターゲティングを実施しないままでの集客方法では、売上を上げ続け、成長し続けることは限りなく難しいことなのです。それは、ターゲティングを実施しないままの集客方法のほとんどが、値引きを中心とした販促活動だからです。安さを訴求することで集客したお客様だけでは、お店は成長できないのです。安さがウリのお店は、常により安いお店にお客様を奪われてしまうリスクがあります。一方で、安さ以外のウリを持っているお店は、そのウリに共感する、お店のメインターゲットで常に溢れています。この、大きな違いに気づき、正しいターゲティングを実施することで、お客様をもっともっと集客することが出来るでしょう。

38歳のねぎ間好きの内藤さんがあなたの飲食店のメインターゲットです

一般的にターゲティングは、どんな飲食店でも実施されていることです。しかし、問題はその質にあります。ほとんどのお店が、「30代の男性サラリーマンがお店のメインターゲットです。」などの抽象的な内容ばかりです。この質のターゲティングでは、集客力の高い飲食店を作ることはできません。30代の男性サラリーマンを集客しようと考えているお店は多くありすぎるのです。ターゲットはもっともっと掘り下げて明確にしていかなければ、他店との違いを伝えることは出来ません。
「30代男性のかた〜!うちのお店に来てください!」
といくら大きな声で叫んでも、誰もお店には来てくれません。
しかし、「そこのあなた!うちのお店に来てください!」
と叫ぶことが出来ればそれなりの反応を得ることが出来るかもしれません。
もっと言うと「38歳のねぎ間好きの内藤さん、うちの焼鳥を食べてください!」
と潜在顧客に訴えかけることが出来れば、そのお客様がお店に来店する確率は一気に上がります。
一見ターゲットを絞りすぎると、狙う商圏自体が小さくなってしまうように感じられがちですが、競合店の多さから、ターゲットは絞らなければ、他店と差別化すること自体難しいのです。お店が本当に求めるターゲットとはどんな方でしょうか?
今来ているお客様を頭の中でイメージしてみて下さい。その中で、皆様がお店に最もふさわしいと感じるお客様を一人思い浮かべてください。そして以下の質問にできる限り具体的にお答え下さい。

〇そのお客様は男性ですか?女性ですか?

〇ご年齢は?

〇家族構成は?

〇所得は?

〇好むファッションは?

〇普段行くお店は?

〇趣味は?

〇好きなものは?

このお客様こそがお店のメインターゲットです!
つまり、このお客様をできる限り多く集客できる仕組みをお店の店内外で施すことでお店を繁盛させることができます。

飲食店では、ターゲットの動機づけでお客様を集客する

飲食店のメインターゲットが決まれば、次はそのターゲットの利用動機を決める必要があります。ターゲティングが完璧に実施出来ている飲食店でも、お客様の来店動機を明確にしていなければ、お店の集客力アップに繋げることは出来ません。来店動機とは、そのお店を利用することでお客様が得られる感情を具体化することです。
あなたのお店はどのような気分にしてくれるのでしょうか?
幸せな気分ですか、楽しい気分ですか、それともリッチな気分でしょうか?
次のステップは、どのようにすればお客様の利用動機付けについて解説します。

来店動機を明確にして、お客様を集客しよう

ターゲットが決まった後に実施するのが、そのお客様の来店動機を決めることです。来店動機とは、焼鳥を食べるや刺身を食べる、お酒を飲むという簡単な事ではありません。来店動機とは、そのお店に行くことでどのような“モノ”が得られ、どのような気分になれるのか、ということです。この来店動機を明確にすることで他の飲食店との違いに気付いてもらうことが出来ます。来店動機はただの焼鳥店から、それ以上の存在へとお店のレベルを一気に向上させてくれます。
「焼鳥店だから、焼鳥を食べに来ているんだろ!」
と思われるかもしれませんが、それでは他の焼鳥店と一緒です。
そのお店で“わざわざ”焼鳥を食べることにどのようなメリットがあるのでしょうか?
そのお店でしか味わうことのできない“モノ”は何でしょうか?
常にお客様を集客している繁盛店には必ずその答えがあります。
この先、お店を存続させ続けるためにも、お客様を圧倒的に集客しなければならないのです。そのためにも、焼鳥以上の“モノ”をお客様に提供しなければなりません。
そのお店でそこにある焼鳥を通じてお客様はどのような体験が出来るのでしょうか?
来店動機を考えていく上で重要なのがお店の“ウリ”です。お店に優れた“ウリ”があることで各顧客の来店動機に結び付けることが出来ます。
「お店の“ウリ”は何ですか?」
これは、私がコンサルティングのご依頼を頂いて一番初めにする質問です。
そして、お店の“ウリ”は必ずしも商品である必要はありません。
実際に空間やそこで過ごす時間を“ウリ”にしているカフェなどの業態や、接客を“ウリ”にしている居酒屋など商品以外を“ウリ”にしているお店はたくさんあります。ここで言う“ウリ”とは、他の飲食店との違いを明確にするための圧倒的な差別化ポイントのことです。
「地域で一番大きいつくねを提供している焼鳥店」
「地域で一番品揃えが多い居酒屋」
「地域で最も広い個室のあるお店」
など、そのお店ならではの“ウリ”がお客様の来店動機となり得ます。そして、飲食店である以上、提供している商品とお客様の来店動機を結び付ける方が、長期的にお客様を集客し続けることができるでしょう。飲食店を利用する動機の根底には、やはり飲食をするというニーズがあるためです。

 - 飲食店の集客方法

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